こんにちは、バイヤーの岡林です。
ついに完成しました、入魂のMotorimoda総合カタログ(Golden Style CollectionⅢ)。
今回は初めて巻頭にスタイリングページを設けることにしました。我々が取り扱っているアイテムをトータルコーディネイトして、皆様にお見せできないものかと考えました。
このブログでは、カタログ撮影の裏側を少しご紹介したいと思います。
今回、スタイリング撮影をしたのは、東京恵比寿にあります、エビススタジオ。
バイクやクルマを持ち込んで撮影するには、大きなスタジオじゃないと撮影できないんですよね。私が現場に到着した頃には、スタッフの方が照明のセッティングをしていました。大きいスタジオには必ず、セッティングをする方が数名おられまして、カメラマンの指示のもとでライティング等の設定を行うのです。
すごいですね。ちゃんとパウダールームまでスタジオ内に完備されてます。メークがちゃんと映るように、パウダールームの照明はとても明るいです。シャワールームまで完備されている本格派。ここで多くの有名モデルや役者さんが出番を待ったんですね。
撮影は事前に打ち合わせして準備した「絵コンテ」と呼ばれるものをベースに行います。デザイナーが手書きで用意し、あとは撮影をしながら現場で調整を行うのです。私も現場であれこれ口出ししたので、みんなにひんしゅくを買いながら進めることになるとは、このときは誰も予測していませんでした。
モデルで出演頂いたのは、よしだよしてる氏。たくさんのモデル候補から選びに選びました。かっこいいですよね。元々はモデルでしたが、現在彼は俳優さんとして活躍中です。バイク乗りでもありますから、バイクにまたがった時のしなやかさが出て、大変よろしゅうございました。
カメラマンは、主にLEONなどのファッション撮影をメインにされている石黒氏。今回使用のカメラ機材は、MAMIYAというメーカーのものです。このカメラ一台で、ベンツの新車C250が買えます。レンズだけでハーレー・ビッグツインが新車で買えます。上から覗いて撮影するタイプなのですが、これカッコいいんです!
また、使用しているクルマは
FIAT Frua coupe、1953年式(昭和28年!)の本物です。
カタログ上では、車両正面の写真がないので、ここで掲載します。排気量は1080cc。当時はこれでラリーに出場していたようです。60年近く前の車両とは思えない程度に驚きました。撮影後に排気音も聞きましたが、これがナイスな爆音を奏でるではありませんか。気になるお値段は、828万円ナリ。
バイクはDUCATI 250 DAYTONA。1963年頃製造の美車。今のイメージは2気筒ですが、当時は単気筒でした。このワインレッドの色合いがなんとも言えない。今、購入すると150万円くらいでしょうかね。
そして、スクーターはVESPA GT60。VESPAの60周年記念で生産されたレアモデル。確か国内には15台くらいしか輸入されていないのでは。実は私も以前所有していました。各車両に名前のイニシャルプレートが付いており。完全注文生産でした。当時のピアジオ社社長の直筆サインや歴代ベスパの写真集などたくさんのおまけがついていました。この車両、カタログに目をやると少しだけ露出しています。
撮影車両については、結局すべてイタリアンになりました。特に意識したわけではないのですが、考えすぎるとキリがないので、このあたりはほぼ直観で。こういうのは人に相談しちゃダメなんです。結局、「あれもいい、これもいい」になってしまって、最終的には仕事そっちのけでバイクやクルマの趣味話に脱線するからです。私の周りは基本的に「その道」に詳しい人が多いので、ことさらそう思います。
ちょっと長くなりましたね。
また次回続編を書いてみます。