潜入、四国自動車博物館(前編)

Feb 09,2014

こんにちは、バイヤーの岡林です。

この電車を見てピンときた方は、かなりの鉄道エンスーと言えます。

土佐くろしお鉄道阿佐線

土佐くろしお鉄道阿佐線

私は高知駅の4番ホームで、土佐くろしお鉄道阿佐線(通称:ごめん・なはり線)の電車を待っていました。電車に描かれたキャラクターたちは、高知が生んだ偉大な漫画家、やなせたかしさんの作品です。生まれも育ちも高知の私ですが、この路線は約10年前に開通し、今回初めて乗りました。1両編成のワンマン電車、好事家にはたまりません。

高知駅を発車して、とめどなく目に飛び込んでくる牧歌的な車窓風景を楽しむこと30分。野市駅で下車。そして、歩くことおよそ10分で、目的地に到着したのであります。

四国自動車博物館

四国自動車博物館

四国自動車博物館に到着です。
スタイリッシュな外観とウインドに見えるアルファロメオSZに吸い寄せられるように館内に入りました。入館料800円を払い、アルミニウムの自動ドアを抜けると思わず感嘆の声を洩らしました。

四国自動車博物館 館内
さて、みなさま大変お待たせしました。ここからは展示されているコレクションの一部をご紹介させて頂きます。

ABARTH RECORD MONZA LM(1958年式)、FIAT ABARTH 2000 SPORT SIDER Ser Ⅱ(1968年式)

右手前から「ABARTH RECORD MONZA LM(1958年式)」、「FIAT ABARTH 2000 SPORT SIDER Ser Ⅱ(1968年式)」。

前車は世界で3台しか製造されていないうちの1台。LMはル・マンの略で、アバルトが市販車でル・マンレース出場のために用意した車両。後車は、乾燥重量595キロ、1946ccで250馬力をたたき出し、最高速度270キロ。1968年、69年にはヒルクライムやオープンロードなど、出るレース全てでクラス優勝を成し遂げ、当時ヨーロッパのメークレースで最強の名を欲しいままにしました。

ALFA ROMEO Giulia TZ1(1965年式)

ALFA ROMEO Giulia TZ1(1965年式)」ジュリエッタというモデルがありますが、ジュリアはそのお姉さんとして(の位置づけ)で命名された名車。ザガートによるボディーラインは、女性のようにリズミカルで美しい。しかし、当時のレースではFerrariより優勝確率が高いとされ、その走りにも人々を魅了したのであります。

BMW M1

BMW M1

これはようやく対面できた車両「BMW M1」です。このカラーリングは今でもMシリーズのシンボルロゴとなっていますね。バイクでもGSシリーズでありました。デザインはジウジアロウ、開発にはランボルギーニ-社も加わったようです。3453ccのミッドシップマウント。左横に見えるカウンタックLP400に引け劣らない存在感でした。

実は、Motorimodaにてこのカラーリングのヘルメット(RUBY)を今春、期間限定発売する予定ですのでお楽しみに。

ヘルメット(RUBY)

ここからは往年のラリーレースでは名門の「ランチア」です。

LANCIA STRATO'S

LANCIA STRATO'S」。ランチア社は、WRCで優勝するためにBERTONE(ベルトーネ)社と協力して、世に送り出したのがこのストラトス。1972年に参戦すると74年、75年、76年と3年連続メイクタイトルを取得。私なんかは、アリタリア航空のカラーリングが重なって見えてしまいます。

そして、ランチアはWRCでさらなる躍進を遂げます。

LANCIA RALLY 037 WORKS

LANCIA RALLY 037 WORKS」。未舗装の道をひた走るラリーにおいて、AUDIがクワトロを投入するなどして4WDがその優位性を持ちつつありましたが、ランチアは敢えてリアドライブの2WDで参戦。マシン設計はアバルト、カーデザインはピニン・ファリーナが担当。Martini Racingのカラーリングが実にはえますね。

そして2WD VS 4WDの戦いは、1983年のWRCでランチアに軍配が上がりました。しかしその後は、技術改良の進んだ4WDに追い込まれていくのです。

LANCIA DELTA S4

そして、ランチアは4WDの開発に着手。そこで完成したのが、「LANCIA DELTA S4」。見た目は、コンパクトなランチア・デルタがベースですが、中身はえげつないくらいのモンスターマシン。当時のWRCグループBというカテゴリには、暴力的なマシンが勢ぞろい。その危険性が高すぎて消滅したという、今となっては幻のカテゴリーです。よって、このS4は1986年の1年しか活躍しませんでしたが、その記憶は今でも多くの人々に残ります。

ラリーカー展示

70〜80年代WRCを支えたこれら3台が並んで見られるのは感動ものです。
ラリーカーって、ゴツゴツして力強くて男クサい魅力がありますね。

じっくり見てきたので、後日後編もアップしたいと思います。
バイクもご紹介したいので、ご興味あればまたお付き合い下さい。

とりあえず、おしまい。

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