1961年ニュルブルクリンク1000km耐久レースにScuderia CEGGAがエントリーした、CEGGA フェラーリ 250TRをトリブートしたTシャツと、ワーソン・モータースがサプライヤーとして、ボンネビルレースに出場するホットロッドマシンの開発を担うといった趣旨のパロディTシャツの2モデルが入荷しました!どちらもレーシングカーにちなんだTシャツに仕上がっています。
銀座店は本日(5/6)、神戸店は明日(5/7)、福岡店は来週月曜日(5/9)より順次店頭にて発売開始いたします。オンラインショップもご利用ください!
NEWS記事下部では、1960年代後半を最後にレース活動が途絶えてしまったScuderia CEGGAは、ワーソン・モータースとの所縁がとても深いレーシングコンストラクター。「Scuderia CEGGA」の歴史と「CEGGA フェラーリ 250TR」について掘り下げています。
The journey to race again
ワーソン・モータースの発起人の父にあたる、ジョルジュ・ガシュナンと弟のクロード・ガシュナンの2人によって、1959年スイス・エーグルの町に誕生したレーシングチーム、Scuderia CEGGA。CEGGAは、Claude Et Georges Gachnang Aigleの頭文字から来ており、ジョルジュがドライバー、クロードがエンジニアとメカニック業を兼任。MGでのレースをきっかけに、マセラティやフェラーリなど、様々なレーシングカーでヒルクライムレースや耐久レースに出場。1959年から1960年代後半にかけてレース活動が行われたとされています。
独自のアイディアと改良が加えられたフェラーリ250TR
前のオーナーが大破させてしまったフェラーリ 250TRを引き取ったガシュナン兄弟は、マシンを元通りに戻すことなく、唯一残されたとされるエンジン、ミッション、シャーシをもとに、250TRの良い部分を継承し、独自のアイディアを盛り込んだマシン開発に着手。ネガティブキャンバーになるフロントサスペンションの変更や、リアにKoni製ショックアブソーバーや、ディスクブレーキ、イギリス製のデフなどを搭載。ボディはモデナのスカリエッティに依頼すると、フェラーリの面影も残しつつ、通常の250TRとは異なる直線的なボディデザインを完成させました。
こうして、独自のモディファイが施された250 TRは、「CEGGA フェラーリ 250TR」と命名され、スイス国内のヒルクライム中心にヨーロッパの耐久レースにも出場。テクニカルなヒルクライムレースでは、5度の勝利を飾る活躍を見せました。
Scuderia CEGGAのレース活動が終了する頃には、フェラーリコレクターとして知られるピエール・バルディノン氏の手に渡り、一度はオリジナルの状態に戻されてしまったものの、現在のオーナーの意向により再び、CEGGA フェラーリ 250TRを蘇らせるプロジェクトがスタート。当時、エンツォがCEGGAの存在をどのように感じていたのか定かではありませんが、当時としては異例だったカスタマイズも現在ではScuderia CEGGAの歴史と共にお墨付きとなり、2019年のグッドウッドでお披露目されることになりました。
今回、ワーソン・モータースからリリースされたTシャツは、CEGGA フェラーリ 250TRが出場した、1961年のニュルブルクリンク1000km耐久レースがテーマ。胸元にScuderia CEGGAのブランドロゴ、背中には当時のゼッケン12と、TRの証であるTESTAROSSA(テスタロッサ)の文字がプリントされています。この年の結果はリタイアだったものの、翌62年には同レースで17位完走を果たしました。特にニュルのテクニカルセクションでは、本家マラネロよりも速いコーナリングスピードを見せつけたという逸話も残されています。
ガシュナン兄弟によるレース活動は60年代後半を最後にピリオドを打つことになりますが、彼らが注ぐモータースポーツへの情熱は、孫のナターシャ・ガシュナンとセバスチャン・ブエミによって引き継がれ、F1やフォーミュラe、WECでの活躍は記憶に新しいところです。