F1に参戦する、F1で表彰台に立つ、F1で勝つ、F1でチャンピオンを獲得する。
これを実現することは、本当に限られた人間にしかできないことであり、今日も未だに日本人ドライバーがF1で勝てていないのが現状です。これを実現するには、普段から並々ならぬ努力や忍耐、運などが必要不可欠ですが、時には政治的圧力も加わったり…F1のワールドチャンピオンになるということは、本当に夢のような出来事だったりします。

ですが、レースもプライベートも、やんちゃで破天荒で自由奔放な生活を送り、レース前の嘔吐が儀式化してしまうほど繊細な性格の持ち主でも、F1のワールドチャンピオンになれてしまったイギリス人ドライバーがかつて存在しました。
ということで、前置きが長くなりましたが、今回は1976年のF1ワールドチャンピオン「ジェームス・ハント」について、振り返りたいと思います。

彼のF1参戦はわずか７シーズンと、比較的短かったですが、彼が遺したインパクトはとても大きかったです。モトーリモーダでは、UNIQUE & LIMITED GALLERY（ユニーク＆リミテッドギャラリー）がリリースしているポスターの中に、ハントのポスターが全4種類を取り扱っていますが、その4種類とも、彼がチャンピオンを決めたレース、F1世界選手権イン・ジャパンが舞台となっています。当時のレースで装着していたレインタイヤもしっかりと描かれています。

当時、土砂降りの富士スピードウェイのホームストレートを駆け抜ける、ハント操るマクラーレンM23の姿を目の当たりにしたという方もいらっしゃるのではないのでしょうか。今から42年前の出来事です。

F1ドライバーの殿堂入りも果たした「ジェームス・ハント」、F1の歴史において欠かせない存在であることは間違いないですが、彼のような性格の持ち主が、F1のワールドチャンピオンになるということも、きっと彼が最初で最後ではないのでしょうか。