こんにちは、バイヤーの岡林です。
現在イタリアで発売されている人気のバイク雑誌「MOTOCICLISMO/モトチクリズモ」でオモシロい記事が掲載されていたので、ご紹介しますね。ずばりタイトルは「2輪 VS 4輪」。イタリアならではのコメントが楽しいです。
バイカーズとドライバーズの喧嘩が終わらない。関係が悪い理由はいくつか紹介しましょう。
ドライバーズとバイカーズはお互いのことが好きではなさそうだ。車がちゃんと並んでいるのに、バイカーズは危険そうに追い抜いたり、すりぬいたりするので、ドライバーズはバイカーズがアウトローだと思っているらしい。バイカーズも車が危ないと思っているそうだ。車を持たないバイカーズがいれば、普段に車に乗っているバイカーズもいる。スクーターに乗るドライバーズもいるし、バイクが大嫌いなドライバーズもいる。車の運転をしたことがないバイカーズもいる。考え方やシチュエーションが本当にたくさんある。偏見もたくさんあるそうだ。
そんな彼らにフェイスtoフェイスの話をしてもらいましょう。
ドライバー:バイカーズは交通規則守らない!追い抜いたり、すりぬいたりしているばかり。たまに轢いて殺してしまうのは不思議じゃない!
バイカー:寒い時、雨の時にも走っているので、クルマと同じように並べるわけじゃないでしょう。ありえない!しかも交通規則を守っても轢かれるよ!
ドライバー:並んでいるときバイカーにサイドミラー壊されたことある!あやまらなかったし。
バイカー:あなたもバイクに乗っていたらどう?渋滞が減る。汚染の問題も改善。毎朝一人しか乗っていない車が並んでいる。でかい車だし。バイクは速くて、環境を汚さない。
ドライバー:面倒くさいけど、雨、寒さがいいやだ。危険だし。
バイカー:バイクが危険と思っているから、車に乗る人が多い。車が多いから、バイクは危険になる。
ドライバー:バイクは小さくて、見にくいよ!ヘッドライトもつけないし。
バイカー:ヘッドライトは大事だから、夜じゃなくても、つけないとダメになった。(英語のdipped headlights, イタリア語のfari anabbaglianti)。とにかく、ライトがついても、轢かれる。Right of Way も(日本で言う「キープレフト」) されていない。 そして、遅いと思われるから、危険な追い抜きかたをする!
ドライバー:一番いやなのはいきなりバイクが右から出てくることだ。Cut inして、前の車も左から追い抜けて行く。それはダメでしょう?すりぬくことはイヤだ!ビックリしたのは、いきなり止まったり、左折したりしてしまう、危ないよ!
バイカー:雨の日にゆっくり走っている時、車が接するぐらい後ろから近ついたら、それも危ないでしょう。バイクから落ちたら、轢かれるよ。
ドライバー:危ないなら、車に乗ったら?
バイカー:危ないから、バイクやめたくない!
ドライバー:たまに道を間違っちゃって、ユーターンしたいけど、左側に走っているバイクがあるから、できない。危ない!
バイカー:正直、あなたこそバイクに乗ったら、ちゃんと並ぶ?並ばないでしょう?別にそれでいいんじゃない?追い抜くことは別にいいんじゃない?車がもっと気をつけたら、危なくない。
ドライバー:違法なのに!違法だから、追い抜くやめて!悪いのはドライバーじゃなくて、バイカーズだよ。
バイカー:違法じゃない! 追い抜けてもいい道もある。(イタリア語のstriscia continua)。とにかく違法でもみんなやっている。受け入れて納得したら?ドライバーズはただうらやましいと思う。並ぶしかないから。だから私は追い抜けようとしたら、じゃまされる。通勤している時、じゃまされることがいやだ。パリでも、アメリカでも、追い抜くことはOK、高速道路でも。ドライバーはもうバイクが並ばないことを受け入れたからね。
ドライバー:イタリアではemergency lane(緊急車用車線)にもバイクが走っている、しかも100km/hで!危ない!サイドミラーでチェックしても、見えない可能性がある。危ない!料金所に並んでいる時も追い抜かれる!それはありえないよ、車よりバイカーズのほうが時間がかかるくせに。
バイカー:それはそうだよ。待っている間にエンジンが熱くなるのは嫌だもの……。
これ以上の議論はフェイスブック(コミュニティーサイト)でしましょう、ということで終わっています。
6輪生活をお勧めするMotorimodaとしては、このやり取りは複雑な心境ですが、ただそれぞれの言いたいことは理解できますね。皆さんも安全運転をヨロシクお願いしますね。